いさごやさんと国香酒造さんへ
先週の水曜日、新居町の和菓子屋さん
「いさごや」三代目の中神としなり君と
袋井の国香酒造さんを訪問してきました。
今、県内では蔵元自ら酒造りを行なう蔵が増えています。
國香酒造さんもその一つです。
社長であり、杜氏である松尾晃一さんは、
蔵元杜氏として、10数年の経験を持ち、2001
年の県の鑑評会では純米部門で首位賞を、翌
2002年では吟醸部門で首位賞を受賞という快挙
を成し遂げました。
静岡酵母での酒造りにこだわりを持っています。
造りの規模からすると県内でもかなり少ないほうですが、
このお酒には、熱烈なファンがついています。
日本一のどら焼きを目指す「いさごや」さんにとって
きっと相通じる部分があると思い、彼に蔵元訪問を
勧めました。
国香酒造さんに到着。
蔵でラベル貼りをしていた松尾さんのお母さんに
お土産のどら焼きを手渡すと、とても喜んで下さいました。
松尾杜氏に、訪問の目的を伝えると、造りの最中で
忙しい中、麹室にまで私たちを入れて説明して下さいました。
造りの事を語らせたら止まらない松尾杜氏。
生来下戸であるとしなり君に、次から次へと
酒造用語を使って、造りのことを熱く語ってくれました。
詳しいところまではわからなかったとは思いますが
そこは同じ美味しいものを作りたいと思う者同士、
感じあえるものがあったようです。
短い時間でしたが、物作りの奥深さ、真剣に向き合う事の
大切さを感じ取ってくれました。
今、いさごやさんどら焼きには『国香特別本醸造』が使われています。
以前使っていたお酒と比べると 焼く前に良い香りがして、 焼き上がって
仕上げる時に保水力が全然違い、格段に美味しくなったそうです。
たしかに口の中に入れるとしっとりとしていてやわらかく、噛んでいくと
淡雪が溶けていくように消えていきます。
食べ終わったあとに甘さが後を引くことがなく、さらにもう一個食べたく
なります。
呑むほどにもう一杯欲しくなる、国香さんのお酒のようだと気付きました。
今回の蔵元訪問で聞いた『造りの一つ一つが真剣勝負』という
松尾杜氏の言葉は彼に、更に良いモノを目指す決意をさせてくれました。
三代目が作るどら焼きは、益々進化をして行くに違いないと確信しました。